奈良市の新火葬場訴訟で和解案 奈良市 仲川市長「一定の合理性」と評価
2023.04.26 18:30
- 奈良市の新しい火葬場「旅立ちの杜」の用地取得をめぐり、市が仲川市長と元地権者に損害賠償を求めている裁判で、奈良地裁が和解案を示したことを受け仲川市長が26日会見を開き、和解案について一定の合理性があると評価しました。5月に臨時の市議会を招集し和解案をはかることにしています。
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- 奈良市の火葬場「旅立ちの杜」を巡っては、市が当時の地権者から横井町の山林約11ヘクタールを、鑑定評価額の3倍以上の価格で購入したとして住民訴訟が起こされました。2021年10月鑑定評価額を差し引いた約1億1600万円を市長と元地権者に連帯で支払わせるよう市に命じる大阪高裁の判決が確定しました。市は2022年2月、市長と元地権者に対し損害賠償を求め奈良地裁に提訴していました。奈良地裁は4月25日付けで、仲川市長と元地権者に対し、3000万円ずつ支払うよう求める和解条項の案を出しました。これを受けて仲川市長はきょう会見を開き和解案について次のように話しました。
- 奈良市 仲川市長
- 「今回この事業を進めたことにで、市に便益が発生しているということが和解案の中で示されている(市長と元地権者が)お互いこれくらいずつ払えば折り合えるのではと示されている。極めて現実的かつ市の回収義務を考えても一定の合理性のある内容と考えている。」
- 仲川市長は5月1日に臨時の市議会を招集し和解について受け入れるかをはかることにしており、受け入れた場合請求額との差額は市が債権放棄することになります。
- なお、住民訴訟を起こしたメンバーらはきのう会見し「住民訴訟を起こした意味がなく憤りを感じる」と批判しています。
- 賠償額が本来の請求額の半分程度になることから議会での議論が注目されます。
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