橿原4歳女児死亡事件 母親の交際相手の男に無罪判決
2025.03.19 17:30
- 2023年6月、交際相手の娘である当時4歳の女の子に暴行を加え死亡させたとして傷害致死などの罪に問われた男の裁判員裁判で、奈良地裁は「犯罪の証明がない」として無罪判決を言い渡しました。

- 無罪の判決を受けたのは大阪府門真市の建設作業員・山下翔也被告28歳です。起訴状などによりますと山下被告は、2023年6月橿原市に住む交際相手の女性の娘で当時4歳の田川星華ちゃんに腹部を圧迫するなどの暴行を加え、死亡させた傷害致死などの罪に問われていました。これまでの裁判では、山下被告が「暴行はしておりません」と一貫して無罪を主張しており、星華ちゃんが負った傷害が暴行によるものなのか、その暴行を行ったのが山下被告なのかどうかなどが争点となっていました。
- 19日の裁判員裁判で奈良地裁の澤田正彦裁判長は事件当時の女性の供述が変遷していることについて信用性に疑問が残り、事件当時、山下被告と星華ちゃんが2人だったという検察官の主張はその前提を欠くこととなると指摘しました。
- そして山下被告の暴行以外の具体的可能性が排斥されたとはいえず立証が不十分で犯罪の証明がないとして検察側の懲役8年の求刑に対し山下被告に無罪判決を言い渡しました。検察側と弁護側の主張が真っ向から対立した今回の裁判。判決の後、弁護側が報道陣の取材に応じました。
- 弁護人
- 「今回の裁判員裁判の裁判員、裁判官の皆さんは言い分、証拠を丁寧に判断していただいてしっかりと弁護側の言い分(被告)本人の認識も正しく判断していただいたと思っていますので判断の内容としては適切な判断をいただいたと思っています」
- なお、奈良地検は今回の判決について「判決内容を精査し、適切に対応する」とコメントしています。
