奈良大学博物館 企画展 「朝来経塚群 -祈りの考古学-」
2025.03.30 18:59
- 奈良大学博物館では、和歌山県にある中世の遺構について、新たな見解を示した企画展が開かれています。
- 小さな石に記された「佛」などの文字。

- これらは、一字一石経と呼ばれます。
- 奈良大学の故・水野正好名誉教授は、生前、和歌山県上富田町の町史の編纂に向けて朝来という地域にある遺構を1985年に調査し、7つの墓と2つの一字一石経塚ではないかという結論を導き出しました。

- その後、水野さんの教えを受けた文学部の相原嘉之教授らが、2023年に追加の調査や資料の整理を行い、遺構は、12世紀末から13世紀前半に造られた写経などを収める7つの経塚と、18世紀に造られた2つの一字一石経塚で構成されたものとみられることがわかったといいます。
- 企画展では、出土した一字一石経のほか、経塚の外側の容器とされる甕の破片などが展示されています。
- 最初の調査からおよそ40年を経て新たな見解が示された朝来経塚群。

- この地域の、信仰の姿の一端を紹介する催しは、4月12日まで開かれています。