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奈良のニュース
柔道で五輪2連覇 大野将平選手 指導者研修で英国へ
2023.03.08 18:44

 東京オリンピックで大会2連覇を果たした柔道の大野将平選手が指導者研修を受けるためイギリスに渡ることが決まり7日、都内で会見を開きました。


柔道73キロ級 大野将平選手(旭化成)

「セカンドキャリアに向かうにあたってもう一度自分自身に苦労をという思いもありまして、(イギリスに)行くことに決めました。」

 7日、都内で会見に臨んだ大野選手。JOC・日本オリンピック委員会の制度を利用して来年度から2年間、指導者研修のためにイギリスに渡ることを発表しました。これにより、3連覇がかかる2024年のパリ・オリンピック代表選考には参加しないことになります。大野選手は現在31歳。天理大学出身で2013年に世界柔道選手権の73キロ級で初優勝。2016年リオ大会、2021年東京大会と、オリンピック2連覇を果たし、得意とする大外刈りと内股を武器に世界にその名を知らしめました。その後は天理大学に練習拠点を置きながらも、実戦から距離を置くように。2022年12月の柔道グランドスラム大会はコンディション不良を理由に辞退。「引退」が取りざたされ、去就に注目が集まっていました。そうした中で発表されたイギリスでの指導者研修。大野選手は、揺れ続けた胸の内を自身の言葉で語りました。

「これはずっと私自身の考えなのですが、柔道家に引退はないと。一生修行だと。私にとって試合とはやはり生きるか死ぬか本当に命を懸けたようなものという考えは変わっていません。そういう状況で軽はずみに試合に出ることは現状、考えられない。ですが、ヨーロッパに行って違った接し方・関わり方が見えてきたら、もう一度試合に出るかもしれない。」

 畳の上に立ち続ける厳しさを知るからこそ、大野選手は変わらない信念をこう語りました。

「日本代表生活10年やってきましたが、毎日、毎週、同じ日々を繰り返してきました。私自身はその繰り返しの日々を継続する事のみが柔の道の深きところまで連れていってくれる唯一の方法だと、講道学舎・天理という名門で柔道を学んで、オリンピックで2連覇できたこと。日本柔道というものを世界にもう一度、表現できた、体現できたという自負は持てるかなと感じます。」

 予定の時間を過ぎても記者の質問すべてに答え続けた大野将平選手。最後に柔道への尽きない思いを語りました。

「私の柔道を伝承した後輩を輩出してですね、もう一度柔道界を盛り上げられたらなという思いです。」