4月判断を据え置き 県内経済「持ち直している」
2023.08.04 18:25
- 奈良財務事務所はこの3カ月間の県内の経済情勢について、「持ち直している」として前回4月の判断を据え置きました。
- 奈良財務事務所は、3カ月に1回、県内の経済状況についてまとめた「経済情勢報告」を発表しています。今年7月の報告によりますと、「個人消費」については、百貨店やスーパーの販売では物価上昇の影響で消費者の購買意欲が低下しているものの、新型コロナの5類移行により国内外の人の流れが回復して、観光や物品販売などが好調なことから、前回に引き続き「緩やかに回復しつつある」としました。一方、「生産活動」については「足踏みの状態にある」とし、3年3カ月ぶりに下方修正しました。
- これは生産用機械で、中国の景気減速や輸出規制などにより生産計画の見直しを迫られたり繊維業で海外製品への置き換えが進むなど、物価高騰の影響が要因です。また「雇用情勢」は求人数が求職者数を上回っていることから5期連続で「持ち直しつつある」と判断しました。このため全体としては前回4月の判断を据え置き「持ち直している」としました。奈良財務事務所は「県内経済は雇用や所得状況が改善する中持ち直しが期待される。ただし物価の上昇や、為替など金融市場の影響に十分注意する必要がある」としています。