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奈良のニュース
国道169号通行止めに負けない 下北山村で「さくら祭」
2024.04.01 18:42

 奈良では31日、桜の開花が発表されました。県南部の下北山村では、国道169号の通行止めにも負けず、「さくら祭」が5年ぶりに復活しました。

 村の南・三重県熊野市側から国道169号を通り、次々と車が下北山スポーツ公園に入っていきます。下北山村ではスポーツ公園を中心に約1000本のソメイヨシノが植えられており、県内で最も早く桜が開花するとされています。花はいま、5分から7分咲き程度。会場は春らしい桜色に包まれました。


訪れた人は―

「5年ぶりくらい」

「きれい」

「最高です」

 さくら祭は村の商工会などがつくる実行委員会が主催するもので、コロナ禍を経て5年ぶりに開かれました。しかし、開催には議論があったといいます。下北山村上池原では2023年12月にスポーツ公園の北側の国道169号で土砂崩れが発生しました。今もなお現場付近で通行止めが続いており、奈良市へ向かうには所要時間が通常より1.5倍から2倍近くかかりう回路を使うしかありません。会場に立ち並ぶブースにはう回路を通ってかけつけた自治体も。

上北山村から参加―

「(普段は)私は20分」

「実家が熊野なので週に1回は行っていたんです。父親が1人なので。今は月に1回しか行けません。」

「皆さん沢山来てくれて売れたんですが、いつもは追加を持ってきてくれるんです。でも今は遠いから追加もなく、売り切れたので今から何しようかなと思うんですけど本当に困ります。」

 実行委員会では若手の意見を採用し、来場者が少なくても祭りを開催することを決めました。色々なチャレンジで現状を何とかしたい。そんな思いがあります。

さくら祭実行委員会(下北山村商工会会長)吉川文雄委員長

「(村内の事業者は)売り上げゼロ、もしくは人件費、その他経費でマイナスですよね。マイナス売り上げが発生しているから基本的に一番きつい。近畿一円で桜のきれいな場所はいっぱいありますけど、そこは下北山一番南で桜が見られる、奈良県で一番早いという桜の開花のところへ一度足を運んでもらってみなさんで宣伝してもらうことを切に切に願っている次第です」

 豊かな自然に囲まれた下北山村の桜。

 見ごろは今週いっぱいまでだということです。