県医師会が会見 マイナ保険証の利用進まず
2024.11.21 19:11
- マイナンバーカードに健康保険証の機能を加えた「マイナ保険証」の利用が進んでいない実態が、21日開かれた県医師会の会見で報告されました。
- 医療をめぐっては、今使われている紙の保険証は12月2日以降、新規の発行を打ち切り、マイナンバーカードに一本化する方向で作業が進められています。
- 会見で県医師会の前田純宏理事は、県内におけるマイナ保険証の利用が9月の時点で、まだおよそ14%だと報告しました。そのうえで、本人確認がオンラインで行えることや、その情報を電子カルテなどのシステムにつなぐと、災害時などにどの医療機関でも同じ情報が共有できるといった、患者のメリットや目的が周知できていないと指摘しました。
- これを受けて、安東範明会長は医療情報のデジタル化推進も含めて、拙速に進めることなく大切に育てていく必要があるとしました。このほか、安東会長は新型コロナによる死者が、5類移行後の1年で3万2000人を上回ったことを報告し、死者の数は季節性インフルエンザの15倍に上り、全体の97%が65歳以上の高齢者だったと述べました。そして、感染対策は高齢者だけのものではなく、若い人が感染して運び合いになってはいけないとして、社会全体で気をつける必要があるとしました。