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奈良のニュース
考えよう!ピンクリボン月間① 専門医に聞く 乳がん検診の重要性
2024.10.17 18:54

 10月は乳がんに関する正しい知識を広げる「ピンクリボン月間」です。ニュースでは17日から2日間にわたって、乳がんに関する情報をお届けします。17日は、乳がん検査の重要性について専門医に聞きました。


 日本人女性の9人に1人がなると言われている乳がん。10月は乳がんの早期発見・早期治療の大切さを伝える「ピンクリボン月間」です。これに関連して、県内でも様々な場所でがん検診の必要性などを呼びかける活動が行われています。

 乳がんは、乳房の内部にあり母乳をつくる役割の「乳腺」にできる悪性腫瘍です。症状としては、しこりができることなどで知られていて、患者数は年間約9万人にのぼるとされています。

 三郷町にある県西和医療センターでは、2022年10月に「乳腺外科」を新設しました。乳腺外科では、乳がんをはじめとする乳房の病気を専門的に扱います。乳腺外科部長の高島勉さんです。

県西和医療センター 乳腺外科 高島勉部長

「我々(乳腺外科)が何をしているかというと、病気の診断そして手術、その後の薬の治療、再発した後の治療。最終的には緩和ケア1から10まで乳腺に関することをすべてやっている科です。1人の患者さんを、最初のところからがんが完治するところまで見ていけるのは、我々にとっての魅力とも言えますし、患者さんも慣れ親しんだ先生に診てもらえるのは、すごく安心感はあるんだとは思っています」


 一方で、乳腺外科をめぐる最も大きな課題の一つが、専門医のなり手不足だといいます。高島さんはこの背景について、専門医になるまでの長さなどがあるといいます。

県西和医療センター 乳腺外科 高島勉部長

「(乳腺)専門医に到達するには、まず資格(外科専門医)を取らなければいけない。すごくハードなところで修業

 乳腺専門医の数は、大阪府は200人以上の医師がいる一方で、県内では約20人にとどまるといいます。専門の医師がいない地域もあり、医療の格差が懸念されています。

 このほかの課題としては、乳がん検診率の低さです。乳がん検診は40歳以上の女性が、2年に1度受けることが望ましいとされていますが、県内の市町村の乳がん検診率は2022年度は14.7%で、全国平均を1.5ポイント下回っています。


 今回、西和医療センターで治療を受ける70代の女性に話を聞きました。女性は2023年6月頃、左右の乳房の大きさが違うことに気付き、かかりつけ医を受診したといいます。その後2023年8月に西和医療センターに転院し、12月に乳がんの手術を受けました。女性はこの10年間、生活などが忙しく検診を受けていなかったといいます。

治療を受ける女性

「自分もそろそろせなあかんなと思っていて、乳がんって絶対私はならないと思っていたんですけど、ならないと思っていた人が一番先になっちゃって、すごく本当にショックでした。「死んだらどうしよう」「なんとかしてくれるかもしれない」そんなかんじでしたね。明るくなったり暗くなったりそれがずっと続いていました」

 現在は病気の再発を防ぐため、薬での治療を続けている女性。リンパ節にもがんが転移し、手術前には抗がん剤治療を行いましたが、副作用で身体的にも精神的にもつらい状況だったといいます。その中で高島さんと相談しながら、手術を受けました。

治療を受ける女性

「高島先生には「もう全部取らなあかんよ」って言われて、でもやっぱり女やしな、置いといてほしいなって言ったら、部分的に取っていただいたから、ああ良かったと思って、ちょっと安堵してます。やっぱり乳がん検診ってすごく大事、婦人科関係は特に大事かなって私は思うんですけど、早かったらもうちょっと体が楽やったん違うかなって」

高島さんは「乳がんは早期で見付ければ完治できる病気」だけに、検診の大切さを呼びかけます。


県西和医療センター 乳腺外科 高島勉部長

「小さながんで見つければ、治療の選択肢もたくさん選ぶことができて、より体に負担の少ない方法を選ぶことも可能なんです。奈良県の検診率というのは、本当に低いということがわかっていますので、ぜひ検診を受けていただきたいと思います」