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帝塚山大学の学生などが制作 中将姫像の身代わり像 お披露目
2024.11.05 19:07
當麻寺の練供養で使われる「中将姫像」の身代わり像を帝塚山大学の学生などが3Dプリンターを活用して制作し、4日、當麻寺護念院に贈りました。
今年3月、国の重要無形民俗文化財に指定された當麻寺の練供養。平安時代からの歴史があり、菩薩が中将姫を極楽浄土へ導いていく様子を再現しているとされています。
練供養で使われる中将姫像を所有する當麻寺護念院。4日、身代わり像の制作に取り組んだ帝塚山大学の学生らにより像がお披露目されました。
中将姫像は江戸時代の作とされ劣化が懸念されることから、帝塚山大学が大阪電気通信大学の協力で身代わり像を制作してきました。今年1月に3Dスキャナーで計測を行い、それをもとに学生がデータを整え、3Dプリンターで造形。
7月以降は、帝塚山大学文学部の学生がアクリル絵の具で彩色を行いました。実物の剥落が激しい部分は制作当時の色を再現しており実物より新しい印象に仕上がっています。
大阪電気通信大学 伊藤つばめさん
「本当にきょう初めて見て私が携わらせてもらったのは前段階だったのでびっくりしました。」
帝塚山大学 代田萌華さん
「色落ちしている部分をどう再現するかというところで、色んな工夫、スポンジやティッシュを使ったりとか工夫をして作るところが一番難しかったです。色んな人に見てもらえるようになっていったらいいな。」
身代わり像は今後、寺の外でのイベントや練供養の練習などで活用される予定です。練供養に携わる講のメンバーもその感触を確かめました。
菩薩役を務める阪本卓哉さん
「精度というかすごいそっくりなので、これで使えるとなったら気持ちが違いますよね。」
地域の文化財と最先端の技術を含む大学の専門性、そして若い世代の熱意が融合した今回の取り組み。関係者は「これが新しいスタート」と今後の可能性に期待します。
帝塚山大学 奥村由美子 学長
「違った分野の力を借りて思いもかけない形で人々に発信していくということが大学の目指す実学の成果の1つだと思いますので(学生たちには)学びの面白さ、そういったところで今後色々な視野を広げて自分の持ち味を広げて深めて取り組んでもらえたらと思います。」
當麻寺護念院 葛本雅崇 住職
「我々の文化を守るということに対して、その関係者だけではなくて大学の最新の技術、知識、学生の学び、これらが1つになることで新しいものが生まれるという意味で新しい時代に、まさになったなという、これも1つの感激ではございます。」
なお、身代わり像は葛城市歴史博物館で開催中の特別展で6日から展示されます。
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