平群町メガソーラー建設めぐり 住民団体 建設許可取り消し求め 提訴
2023.08.23 19:03
- 平群町の山林で建設が計画されているメガソーラーをめぐり、町内に住む住民団体が建設許可の取り消しを求めて23日、奈良地裁に提訴しました。
- 平群町櫟原などの山林では約48ヘクタールあまりの土地に、大規模太陽光発電所=メガソーラーの建設が計画されています。住民団体は2021年3月、業者側の申請に不備があり「森林伐採により災害発生の危険性が高くなる」として、業者に対し工事の差し止めを求める裁判を起こしました。県は2021年6月、工事の停止を指示しましたが、業者側は計画の不備を正す変更申請を提出。
- 県は2023年2月、開発を許可しました。これを受け住民団体は23日、県に対し許可の取り消しを求める訴訟を新たに起こしました。訴状によりますと50年に1度の大雨が降った場合、県が許可を出した調整池の容量では溢れてしまい、下流の住宅地に大量の水が流出する可能性が高いと訴えています。また住民団体は、判決が確定するまで開発許可の効力停止を求める申立書も提出しています。
- 平群のメガソーラーを考える会 代表世話人 須藤啓二さん
- 「洪水の量にしても、河川の勾配にしても、調整池の容量にしても、おかしいというのは住民しか言っていない。県自らチェックできていません。これで住民の命が本当に守れるのかと思います」
- 一方、県は「具体的な提訴の内容も把握していないのでコメントのしようがない」としています。