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奈良のニュース
阪神・淡路大震災から30年 県内で予想される地震とその被害とは
2025.01.15 19:00

 阪神・淡路大震災の発生から2025年で30年。また、2024年は能登半島地震など災害の多い一年となりました。県内で大規模な地震が発生した場合、どのような危険性があるのか。奈良地方気象台の担当者に聞きました。


 ある日突然、日本列島を襲う地震。今後、県内で予想される大規模な地震は主に2つ。海溝型の南海トラフ巨大地震と活断層・奈良盆地東縁断層帯の内陸型地震とされています。このような地震が起きた場合どのような被害が考えられるのか、奈良地方気象台で地震に関する業務を担当している森裕輝さんに伺いました。

奈良地方気象台 地震担当・森 裕輝さん

「南海トラフ地震は海のプレートと陸のプレートの境目である「南海トラフ」と呼ばれる場所で起きる巨大地震です。」


 国の地震調査研究推進本部の長期評価ではⅯ8から9クラスの南海トラフ巨大地震が今後30年以内に70パーセントから80パーセントの確率で起こるとされています。そして活断層によって起こる内陸型地震については京都府から奈良市を通り桜井市まで縦断している「奈良盆地東縁断層帯」に特に注意が必要だといいます。


奈良地方気象台 地震担当・森 裕輝さん

「この活断層で最大規模の地震が起これば1995年の阪神・淡路大震災をもたらした兵庫県南部地震や、昨年1月1日の能登半島地震とほぼ同じ規模の地震が想定されています。」


 県の地震被害想定調査によると、奈良盆地東縁断層帯で地震が起きた場合、県内では震度7から5強の揺れが想定されており、建物の被害は約12万棟が全壊、死傷者は24000人に上ると見られています。


 そして、もう一つ南海トラフ巨大地震や内陸型地震などの大地震で注意が必要というのが……。

奈良地方気象台 地震担当・森 裕輝さん

「震度5弱以上の地域では液状化の可能性があります。」


 こちらは液状化を再現した実験です。水を含ませた砂を土壌に見立ててピンポン玉を埋め、容器に振動を与えると…


 このように砂の中から水が出て、ピンポン玉が浮かび上がってきます。


 液状化とは地震の揺れにより地盤が液体状になる現象です。マンホールが浮かび上がったり、建物や車が沈んで傾いたり、より被害が大きくなる可能性があるのです。


 では、大規模な地震が起きた際、私たちには何ができるのでしょうか。

奈良地方気象台 地震担当・森 裕輝さん

「地震は今の技術では予知することはできず突然起こるものですので、緊急地震速報が鳴ったり、突然地震の揺れを感じたりしたときは慌てずに状況に応じた身を守る行動をとってください。地震は日頃からの備えが大切です。住宅の耐震化や家具の固定など日頃からの備えを進めてください。」


 自分の住んでいる地域の特徴を知り、普段から災害に備えること、緊急時に落ち着いて身を守る行動をとるための準備が今私たちには必要です。