奈良女子大学などのプロジェクト 古代の甘味料「甘葛煎」をもとにシロップを開発
2023.07.09 19:20
- 古代の甘味料「甘葛煎」の味わいを再現したシロップが開発され、お披露目の催しが奈良市内で開かれました。まだ砂糖がない時代の甘味料「甘葛煎」は、長屋王の邸宅跡から出土した木簡にも触れられています。その再現プロジェクトは2011年に奈良女子大学で始まり、ナツヅタの樹液を煮詰めるなど、試行錯誤を重ねました。そして、得られた知見をもとに、現代で手に入りやすい材料を使った「甘葛シロップ」の開発にこぎつけました。
- 会場では、粗く削った氷にシロップをかけて混ぜる古代のかき氷をつくり、参加者が味わいました。「甘葛シロップ」には奈良の柿渋が加えられ、甘みが後を引かずにスッと消えるという「甘葛煎」の特徴が再現されています。参加者は「いつまでも口の中にしつこく残る甘みではないですね。サラッとした感じです」と話しました。今後はイベントなどを通じて認知を広めることにしています。