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紀伊半島大水害からまもなく12年 十津川村で水害慰霊祭
2023.08.21 18:25
明治の大水害から2011年の紀伊半島大水害まで十津川村での水害の犠牲者を追悼する慰霊祭が20日、行われました。
十津川村では明治22年(1889年)の大水害で168人が死亡し、多くの村民が北海道に移住。紀伊半島大水害では村民7人が亡くなり、今なお6人が行方不明のままです。慰霊祭では小山手村長が水害の歴史と教訓を後世に伝承するとともに防災施設の整備など災害に負けない村づくりへ決意を述べました。
十津川村 小山手 村長
「(水害で亡くなられた方の)安らかな冥福を祈るとともに行方不明の方の1日も早い発見を願います。」
明治の大水害の後、移住した村民が開拓した現在の北海道新十津川町からは谷口秀樹町長が参列しました。
紀伊半島大水害では当時、町の応援職員として派遣された谷口町長は「村が一丸となって復旧・復興を進めたことに敬意を表します」と述べました。慰霊祭には村の関係者や紀伊半島大水害の遺族らが参列し、慰霊碑に花を手向け犠牲者の冥福を祈りました。このうち葛城市に住む遺族の森光春さんは、紀伊半島大水害で両親を亡くし以来、慰霊祭には毎回参列しています。
その理由は、会場である紀伊半島森林植物公園での両親との思い出だといいます。
森光春さん
「(紀伊半島大水害の)1年前に母親と父親と一緒に(明治の大水害の)記念碑を見に来た記憶があるんです。そういう思い出があるので、ここには来たいなという・・・。」
森さんにとっての特別な場所。かつて訪れた記念碑の傍らにある過去の水害の慰霊碑には両親の名も刻まれています。
森光春さん
「12年経ちますけれども、まだ気持ちが残っているのかなという気がしました。紀伊半島大水害を風化させないように私は出来る限りこういう形で呼んで頂ければ参加して、あの時の気持ちを忘れずにいたいと思います。」
紀伊半島大水害からまもなく12年。あの日の記憶とともに祈りは続きます。
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