約120年ぶりの大規模修理 興福寺 五重塔の素屋根が完成
2025.03.28 17:26
- 約120年ぶりとなる大規模修理を行う興福寺の国宝・五重塔では、塔を覆う素屋根の建設工事が完了し、いよいよ本格的な修理工事が始まります。

- 古都・奈良のシンボルのひとつ興福寺の五重塔は、明治時代以来となる大規模な修理が行われます。28日は、雨や風を防ぎ、安全に工事を進めるため建設されていた素屋根が完成し、その内部が報道陣に公開されました。今回の修理工事では、傷みの激しい瓦屋根のふきかえや、漆喰の壁の塗り直しのほか、塔の1階部分にあたる初重の四隅で建物の重さを支える「大斗」といわれる部分の取り換えなどが予定されています。
- 興福寺 森谷英俊 貫首
- 「皆さまのお力によって伝えられた五重塔を、後世に伝えていける出発に立つことができたと思っております。一時ですが(五重塔の)姿が見えなくなると寂しいという方もいらっしゃいますが、安全にそして立派に修理するためにはしばらくの間我慢していただければ幸いです。」

- 次に五重塔全体の姿が見られるのは素屋根の解体が終わる2033年9月の予定で、修理工事は、2034年の3月に完了予定ということです。
