企画展 地域の風土が育んだ 美しい衣生活資料
2023.10.18 18:23
- 昭和初期まで日常的に使われた、いわゆる野良着を集めた企画展示が、奈良市の帝塚山大学附属博物館で開かれています。
- この催しは、主に農作業の際に着ていた、いわゆる野良着について広く知ってもらおうというもので、今回は関連する資料など12点が集められています。紺色の麻布に白の刺繍が映えています。青森県の一部の地域では木綿が入手困難だったため、麻布を使って作られていて、擦れやすい肩の部分が補強されています。防寒対策として、目の粗い布には刺繍を施すなど、その土地の風土に合わせたものが生まれました。
- また、袖口が絞られていたり、穴があけば裏から布をあてつくろうなど工夫が見られる一方で、見えやすい場所に花柄をあしらった布を使ったり、布を左右対称に配置するなど、当時の人は機能性だけではなく、おしゃれを楽しんでいたことがわかります。当時の生活を感じることができるこの展示は、11月4日まで開かれています。